韓国の物価動向：2025年7月は前年比＋2.1％に鈍化
韓国統計庁の最新データによれば、2025年7月の消費者物価指数（CPI）は前年比＋2.1％。6月の＋2.2％からわずかに鈍化しました。
このように、政府の発表と国民の実感には大きなギャップがあります。特に中間層や若年層では「生活苦」の声が強く、政策効果の浸透には時間がかかっているのが現状です。
国民の声：政府の発表と生活実感のギャップ
政府は「物価上昇率は安定している」と強調していますが、現場の声は必ずしもその印象と一致しません。
“현실과 동떨어진 물가지표다.”
（現実からかけ離れた物価指標だ。）“물가가 안 오른 것만 골라서 조사했나.”
（物価が上がってないものだけを選んで調査したのか。）“통계로 잡히는 물가와 체감물가의 괴리는 좁혀지지 않는다.”
（統計で捉えられる物価と、体感物価のギャップは埋まる気がしない。）
統計上では改善が見られますが、実際の消費者の生活感覚とは依然乖離があることが読み取れます。
失業率は2.4％に改善、労働市場は本当に堅調なのか？
同じく2025年7月、韓国の失業率は2.4％となり、前年同月から改善しました。労働参加率や雇用率は統計上では高水準を維持しており、一見すると堅調に見えます。
しかし、韓国国内の一部では「実態は異なる」との指摘も。
- 民間部門の雇用回復が鈍い
- 若者の就職難は依然として深刻
- 労働参加率は一部で低下傾向
つまり、数字では改善していても、雇用の質や安定性の面では課題が残っていると言えます。
ウォン安・物価高が日本人旅行や貿易に与える影響
韓国経済の動きは、日本にとっても無関係ではありません。
- 観光面：ウォン安は日本人旅行者に有利に働くものの、現地物価の高さが旅行費用を押し上げる可能性があります。
- 企業・貿易面：韓国企業がインフレや雇用コスト増に直面すれば、日本との輸出入価格や競争環境に影響が出るでしょう。
特に半導体や自動車分野など、日韓が密接に関わる産業では、韓国経済の変動が日本企業の業績や投資判断にも直結します。
韓国経済の今後の課題と展望
韓国政府は「消費回復による明るい兆し」をアピールしていますが、実際には建設投資の遅れや輸出停滞リスクといった不安要素も残されています。
まとめると：
- 表面的な指標は改善傾向（低失業率・インフレ鈍化）
- 生活実感は依然厳しい（物価負担・雇用の質）
- 外部要因リスク（米国の関税政策や世界経済の減速）が韓国経済の行方を左右する
韓国経済の動向は、日本の旅行者や企業にとっても大きな関心事です。今後も「数字」と「生活者の声」の両方を注視していく必要があるでしょう。
韓国経済は、表面的な指標では回復基調を示している一方で、国民生活の実感とは大きな隔たりがあります。今後も 物価・雇用・為替 の動向が、韓国国内だけでなく日本との関係にも影響を及ぼす可能性があります。
当サイトでは、こうした韓国経済の動きを「数字」と「生活者の声」の両面から追い続けていきます。
👉 次回は 「韓国の雇用政策と若者の就職難」 をテーマに、より深掘りしていく予定です。
コメント