韓国政府の雇用政策:若者支援の取り組みとは?
韓国政府は、若年層の雇用支援を重要課題と位置づけ、2025年もさまざまな施策を展開しています。
公共部門での雇用拡大、スタートアップ支援、規制改革、そして非正規雇用削減に向けた取り組みが進められています。
また、職業訓練・キャリアカウンセリングの強化や、AIを活用した就職マッチングサービスの導入も進められており、若者を取り巻く雇用環境の改善が期待されています。
高学歴社会の“狭き門”:大学卒でも就職が難しい現実
韓国はOECD加盟国の中でも教育熱が高く、25〜34歳のうち約70%が高等教育を修了しています。
しかしその一方で、財閥系大企業への就職志向が強く、中小企業への就職は敬遠されがちです。
結果として、「大学卒業=安定した職」ではない現実が存在します。就職浪人(공시생:公務員試験浪人)や“スペック競争”に悩む若者も多く、学歴社会の「狭き門」は依然として続いています。

📊 グラフは、2015年から2025年までの韓国における若年層失業率の推移を示しています。
数字の上では 徐々に改善傾向 が見られ、2025年には6%台まで低下しました。
しかし、依然として「高学歴でも就職が難しい」という現場の声が強く、統計と実感のギャップ は埋まり切っていないのが現状です。
統計と実感のギャップ:若者の声
統計では若年層の失業率は改善傾向を示しています。しかし、実際の若者たちの声は厳しい現実を伝えています。2025年7月時点で、若年層の拡張失業率は16.1%に達しており、就職市場から離脱する若者も少なくありません。
SNSでは、次のような声が見られます。
“고학력에 비해 일자리가 너무 없어요.”
(高学歴なのに、仕事がまったくないです。)
“대기업 아니면 길이 없다는 생각이 무섭다.”
(大企業じゃないと道がないという考えが怖いです。)
“스펙 쌓기에 지쳐서 이제 포기하고 싶다.”
(スペック競争に疲れて、もう諦めたくなる。)
こうした声からも分かるように、統計上の改善と実際の体感にはギャップが存在します。
韓国と日本、就職事情の比較
韓国の就職難を理解するには、日本との比較が参考になります。
- 韓国
- 大学進学率が非常に高く、学歴偏重社会
- 財閥企業志向が強く、中小企業への就職は敬遠されやすい
- 日本
- 新卒一括採用制度が主流
- 大学名よりも「就活での評価」や「潜在能力」が重視される面がある
この違いにより、韓国では「大学を出ても就職が難しい」という現象が起こりやすいのに対し、日本は比較的“入り口が広い”就職市場といえます。
今後の展望:雇用政策の行方と若者支援の鍵は?
韓国政府の取り組みにもかかわらず、若者就職の構造的な課題は根深いままです。
今後は、
- 職業訓練・メンタル支援の充実
- 非財閥中小企業への人材流入の促進
- 教育制度と産業ニーズのミスマッチ解消
といった多角的な改革が求められます。
韓国の若者雇用問題は、単なる経済政策ではなく社会全体の課題であり、今後も長期的な視点で注視が必要です。
まとめ:「韓国経済ウォッチ」シリーズとして
韓国の失業率は改善傾向を示している一方で、若者の就職難は依然として深刻です。統計と実感の乖離をどう埋めるかが、今後の最大の課題といえるでしょう。
当サイト「韓国経済ウォッチ」シリーズでは、引き続き 韓国の経済動向を“数字”と“生活者の声”の両面から解説していきます。
👉 次回は 「韓国のインフレと生活実感の不一致」 をテーマにお届け予定です。

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